iPhoneSE ケース

編集: 2018/05/08

以前に自作自慢の掲示板 に投稿させてもらいましたが、アクリル樹脂でiPhoneSEのケースを作りました。


上の写真は最初に作ったタイプで、アクリル板を彫り込んだものを接着してiPhoneを上から差し込むようにしています。形状を工夫して何度も作り変えたんですが、スッポリ抜け落ちそうで心配でした。
 
いくつか作っても、側面の音量調節と消音のボタンのために写真のように削ってあるのは同じです。

抜け落ちを心配しつつ使っていて、よく行くバーのマスターにその話をしたら、ボタン類を外から操作できるようにならないの?という助言(ほとんど強制?)がありました。

それは無理やろ〜と思いつつも、何日か考えて部分的に試作したりして行き着いたのが、今の全閉型(!?)バージョンです。

8mm厚アクリル板で、まず外側をCADデータから切削データに落として加工します。

これをひっくり返して内側を彫り込んで外形をカットすると、切削は完了。

たくさんの丸穴は放熱用(効果は不明!)、アップルマークはiPhone背面のマークが見えるように、他の穴はカメラやホームボタンです。
組んだ時にストラップを通せるように、左右の肩の部分に溝を入れてあります。
組み合わせるためのネジ(9ヶ所)は裏側から止めるようにして、表側はø1.1ドリルで下穴を明けてタップ加工します。
スイッチ用の上や左右の穴は、表裏をネジ止めしてバイスで保持して加工します。

スイッチ類は別に加工したものを嵌め込みます。上の方に見えるのはSIMトレイを引き出す穴のカバーです。最初はなかったんですが、SIMを入れ替えるのにケースをバラさないといけないことに気がついて、追加工したものです。
スイッチ類は小さくて削る時に固定するのが難しいんですが、CAMソフトでタブ加工というのができるので、思ったより簡単に作れました。

部品と母材をつないでいるのがタブで、タブを切って不要なところを削ります。

消音のスイッチは、iPhone側の出っ張りと合うように裏に溝を入れます。

表側にiPhone本体とスイッチ類を嵌め込んで裏側をかぶせ、M1.4のネジで固定すれば完成です。

このネジは、お世話になっているねじの松喜でもさすがにバラ売りは無く、100本入りが一箱972円でした。あと9個は作れます!

CADで図面を作る時にAppleの資料(Accessory-Design-Guidelines.pdf)を参考にしましたが、外形寸法は公差が案外大きく、例えば、iPhone SEでは、高さは123.83±0.2、
幅は51.70±0.2、厚さは7.60+0.25, -0.20 です。

最大公差に合わせて作るとガサガサになる可能性があり、内側の彫り込み加工は最終的に実物の寸法を測って決めました。
市販のケースは、ほとんどが伸縮性のある素材を使っているので公差範囲をカバーできるのでしょうが、アクリル樹脂では無理です。

もしも誰かに作って欲しいと言われたら、柔らかい素材を内側に貼っておくなどの対策を考えないといけませんね。
/////

コメントを残す